Football Highlight Video(サッカープレー動画)のつくり方

前回、『Football CV(履歴書)とHighlight Video(プレー動画)の重要性』について主にそれぞれの役割や概要をまとめましたが、ここでは、Highlight Video(プレー動画)の内容・構成や撮影方法を実践編としてまとめていきます。

Highlight Video(プレー動画)の内容・構成

Highlight Videoの内容は、主に「プロフィール」と「プレー集」で構成されますが、肝心なのは、見せ方です。

90分通して良いプレーが出来たからといって、1試合まるまるを送っても、誰も見てくれません。プレー動画は上のカテゴリーにいけばいく程、全世界から送られてきます。クラブ担当者やエージェントがその全てを見ている時間はもちろんありません。
むしろ再生時間が何十分もある動画は開いた時にうんざりしてしまいます。
長さは5分前後が良いと言われています。長くても10分以内にまとめましょう。

ファーストインプレッション(最初の印象)で相手を惹きつかせる内容が必要です。

以下の点に気を付けて編集してください。

①プロフィールを動画の冒頭に入れる。
>>ポジションや所属経歴、ゴール数など基本情報を伝えて、興味付けする。

②できる限り良いプレー、見せたいプレーを最初に持ってくる。
>>良いプレーは初めに持ってきて関心を持たせる。

③どの選手に注目して欲しいのか、プレーごとにマークする。(矢印や丸で囲う)
>>注目できるようにする。見逃さないようにする。

④プレー集(ゴールシーン/タックルシーン)ごとや年代別に整理する。
>>見たいシーンを分かりやすくする。

⑤長さや音、スローモーションなど強弱と緩急に配慮する。
>>見飽きさせないようにする。

Highlight Video(プレー動画)の撮影方法

編集方法を理解したら動画の用意です。動画の編集方法が分かっても、元となる動画の質が悪いと最終的に見やすい動画にはなりません。

撮影時には以下の点を注意しましょう。

a. 高画質・高フレームレートで撮る
b. 同サイドは近くから、逆サイドはなるべく上から撮る
c. 拡大・望遠・角度を変える

可能な限り、定点カメラではなく、家族や友人にお願いする。
少しでも見やすくなるように、なるべく高いところから撮影する。
画質、レートは最も高いもので撮影する。
撮影時は、これらを心掛けてください。

見て欲しいプレーが豆粒ぐらいで不鮮明な事がよくあります。ゴールシーン、ボール奪取シーンは拡大した映像が好ましいです。
逆に、選手に寄り過ぎていると全体像が見えず、状況に応じたプレーをしているか判断できません。サイドチェンジやスルーパスは周りの状況も見えるように広角の映像が良いです。

ビデオ周辺の雑音は後で音を付けて消せるので気にする必要はありません。

下記に、いくつかのプレー動画を載せましたので、エージェントやクラブ担当者になったつもりでチェックしてみると、分かりやすい、伝わりにくいが少しずつ見えてくると思います。

Highlight Video(プレー動画)サンプル

良い例

冒頭にプロフィールを持ってきており、どのような選手なのかイメージを膨らませています。動画の構成は年代別にまとめてあるので各カテゴリーごとの成長が分かるようになっています。
プレーごとに矢印が入るので、見落とす事もないです。

ゴールキーパーのプレー動画ですが、ハイボール、グラウンダー、1対1の対応、キックとパンチングなど、項目ごとに整理されているのに加え、どのようなトレーニングを積んでいるか、練習シーンもあるのでとても分かりやすい作りです。
キーパーは誰でも分かるのでマークする必要は特にありません。

オープニングに力を入れる(工夫する)事で、他の動画と差別化し、これからどんな映像が続くのかワクワクしてきます。動画の構成は冒頭にプロフィールを入れ、ゴールシーンとスキルシーンを分ける事でプレースタイルが分かるようになっています。

悪い例

各セットプレー前やゴールセレブレーションの時間が長く見飽きてしまいます。プレーごとにマークがないので追いかけにくいのも難点です。
#7=背番号7を見て欲しいとの意図ですが、動きが激しいサッカーでは背番号を追いかけるのは難しいです。また、赤の他人の顔を認識するのも困難でそもそもどちらのチームの7番かも分かりません。手間はかかりますが、どの選手を見て欲しいのかプレーごとにマークするようにしましょう。

各プレーごとにマークされていて見やすいのですが、冒頭にプロフィールがないため、どこのポジションでどのようなプレーをするのか、第一印象でイメージが持てません。
さらにゴールシーンと他のシーンがごちゃ混ぜになっているため、評価がしにくいです。

近距離からの撮影のため、背番号は見つけやすいですが、全て平面からの撮影なので全体像が伝わりにくく、そのプレーの意思決定がどうだったかの判断がつきません。冒頭のリフティングもあまり効果的とは言えません。音も周辺の声の上に音楽がかかっているので、耳障りに感じる人もいるでしょう。

※これらの動画は、あくまでも撮影方法や編集方法の評価であり、それぞれに良いところがありますが、分かりやすくするために分けました。チェックする側の好き嫌いもあります。

最後に

単に動画と言っても撮影方法も編集方法も様々です。どうしたら相手が興味を持ち、飽きないで見続けてくれるかを心掛けながら編集しましょう。
自己満足で終わらせるのではなく、何度も試行錯誤し、他人にチェックしてもらい意見を聞くことも大切です。
どうしても良いのを作ろうとすると詰め込みすぎて長くなりがちですが、『インパクト』があり、且つ『コンパクト』な動画制作を心掛けてください。


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