アマチュア選手が海外挑戦を決めた理由 ~留学の動機と準備~

海外サッカーに挑戦する選手と言ったらみなさんどのようなイメージを持ちますか?

『”プロの”サッカー選手になるために留学します!』という選手が多いと私は感じています。現に私の周りにもそういった夢・目標を持って海外にチャレンジしている人が多くいます。しかし私はプロを目指すためにドイツでサッカーをしようと思い、留学に至ったわけではありません。

今回は、プロ志望でなくてもサッカー留学ができるということを伝えたいと思い、私がドイツでサッカーすることを決めた経緯と私のサッカーキャリアについてお話しします。

私のサッカーキャリア

まず、私がサッカーを始めたのは小学6年生の時。
担任の先生が女子サッカーのコーチをしていて練習に参加しないかと声をかけてもらい、そこから本格的に私のサッカー人生がスタートしました。

【ポジション】
小中高大学2年まではサイドハーフやフォワード、大学3年からはサイドバックです。

【選抜歴】
中学:
千葉県トレセン
高校:関東高校選抜、山梨県トレセン
大学:千葉国体

【好きなサッカー選手】
香川真司選手、酒井宏樹選手、安田理大選手、岡崎慎司選手です。

初めての留学志望動機

中学生の時には千葉県内の女子チームに在籍していました。ここで私が海外でプレーしたいと思うきっかけとなる出来事が起こります。千葉県はドイツのデュッセルドルフと姉妹都市の関係にあり、当時は県トレセンの活動の一環としての交換遠征を毎年行っていました。
そして私が中学3年生の時、遠征メンバーに選抜されドイツ遠征に行きました。

私にとっては初めての海外、もちろん文化や言葉、生活も日本では体験したことのないことばかり。そして、サッカーの面では海外の選手は同い年とは思えない体格、身体能力の高さで初めて体感することが多くとても刺激的でした。『楽しい、またドイツでプレーしたい!』と強く思いこの遠征が私が本格的にドイツに留学するきっかけとなりました。

15歳の時に『海外に行きたい、またドイツでプレーしたい!』と思いながらも具体的にどうすればいいのか何も分からず、高校・大学と歳を重ねるごとに迫られる進路選択の中でただなんとなく日本でサッカーができる環境を求め進学をしてきました。

明確な目標もなく気持ちの面で海外でプレーしたいという気持ちが少し薄れてきていたのかもしれません。

大学は帝京平成大学に進学しました。帝京平成大学に決めた理由は、スポーツ推薦をもらえたことと、家からの近さでした。実際に練習に参加した際にとても楽しかったのと、「この人と一緒にプレーしたい!」と思える先輩との出会いもありました。

2度目の留学志望動機

大学時代は、3年時に副キャプテン、4年時にキャプテンを務めました。
帝京平成大学は現在創部8年目で、私が入部した時には創部3年目と比較的若いチームでした。
私の大学サッカーは大学リーグも2部リーグからのスタートでしたが、
1年目でリーグ3位入れ替え戦に勝利し1部昇格。
2年目は7位で初のインカレ出場ベスト16。
3年目は4位でインカレ出場ベスト8。
4年目で関東リーグ優勝インカレでは全国3位。
目標であった日本一には届きませんでしたが、チームとして着実に結果を残してきました。
4年間で部員も30人程から60人を超える大きな部活になりました。

入学当初からスタメンとして試合に出場させてもらうことが多く、沢山の試合に出場してきました。しかし、大学4年の秋から試合に出られないことが多くなり、それからはベンチメンバー。
皇后杯も遠征には行くけど試合には出れない日も続きました。キャプテンなのに試合に出れない。自分の実力不足なのはわかっていました。
悔しい気持ちはもちろんありましたが、自分の立場を考えてチームが結果を残す事が1番と考えた時に自分は自分の立場でできる事をしよう。と思い行動していました。
今振り返ると、もっと自分が試合に出るためにできる事があったと思うし、現状から逃げていたのかもしれません。

大学に進学してからは大学サッカーでの目標もあったので4年間は大学でプレーを続けて『卒業後に海外に行こうかなぁ』とぼんやりとした考えではありましたが、この大学4年生で味わった挫折から『このままサッカー人生を終わりたくない。もっとサッカーを通じて自分を表現したい。』と思いそこからまた海外へ行きたい思いが強くなり本格的に留学の準備を進めました。

私の周りにはサッカー留学に詳しい方や当時ドイツでプレーしている選手もいたので連絡を取り情報を集めました。

ドイツ サッカー留学の準備

サッカー留学情報を集める

留学準備をする上で私が1番大事だと思うのは情報収集です。
早い段階で情報を得ることで準備出来る範囲も変わってきます。実際に留学した経験がある人に聞くことが1番大切です。
良い部分だけではなく、現地で苦労したことやマイナスな部分を聞いておくことも大切です。
サッカーについて、語学について、資金面、土地柄などなど…できるだけ多くの人から色々な情報を集めることをオススメします。
エージェント会社も様々なので1つの会社のみではなく出来るだけ多くコンタクトを取り、その中で自分に合ったエージェントを見つけるのが良いと思います。

留学資金の工面

留学にはどうしてもお金がかかるので、貯金はもちろんして行った方が良いです。現地ですぐにバイトが出来るとも限りませんし、色々な手続きなど最初が1番お金がかかると思います。

私の場合は、学生時代からバイトで貯金をし、大学卒業後は半年間、派遣社員として週5フルタイムで働き留学資金を稼いでいました。家族や親戚からもサポートしてもらいました。

サッカー環境の確保

情報収集の後、大学卒業後の夏のシーズンからのドイツサッカー留学を決めました。しかし、日本とドイツでは学校やサッカーの開始、終了時期が違う為、大学サッカー引退後から渡独までの空白の時間をどう埋めていくかも同時に考えないといけませんでした。

結果的に、大学サッカーを引退してからの半年間、現在なでしこリーグ2部に所属するFC十文字Ventusでプレーをしました。
当時Ventusには高校時代の同期が在籍していて相談をしました。大学の監督に相談をし、連絡を取ってもらい練習に参加させてもらいました。面談の際に半年後に留学を考えていると言うことを伝えた上で入団を許可してもらいました。半年間の在籍になるのをわかっていながら受け入れてくれたチーム関係者のみなさんにはとても感謝しています。

先程も言いましたが、海外のシーズンは日本と異なるのでチームに所属しプレーできる環境が半年空いてしまうことなどもあります。これはずっと日本でプレーしていると盲点になります。
海外移籍後に、良いコンディションでプレーするためにも渡航前の準備の段階でサッカーができる環境を探すことも大事になるかと思います。

まとめ

私は現にプロとしてではなくアマチュア選手として、ドイツでプレーしています。海外でサッカーをするということを周りの人に伝えると『なでしこジャパンに入れるくらいうまいんだね。』『近い将来なでしこジャパンに入るの楽しみにしてるね。』など言われてきました。
もちろん応援してくれている気持ちはありがたく嬉しいのですが、プロになれる実力があるわけじゃないというのは自分が1番分かっていて『プロになるとか代表に入れるから海外でサッカーしたいわけじゃないのに。』と心で思いながらその場は『頑張ります。』この言葉でしか返せませんでした。

今はドイツに限らず様々な国でプレーする日本の女子選手が増えています。メディアに取り上げられるのはプロ選手やレベルの高い環境でプレーしている選手がほとんどです。しかし、アマチュアでも活躍している日本人選手もいます。そういった選手が増えることで、プロとしてお金をもらい高いレベルでプレーするだけではなく、もっと沢山の人が海外に挑戦できるということを知って欲しいと私は思います。


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