フリーアナウンサー転身から人気実況アナウンサーに!~桑原さんの仕事術~

桑原学
20代後半に、子供の頃から好きだったサッカーに携わりたいという想いで、
フリーアナウンサーに転身。
現在はDAZNやスカパー!などを中心に、
Jリーグ、ヨーロッパ各国リーグ、UEFAチャンピオンズリーグやFIFAワールドカップなど、
幅広くサッカーのTV中継で実況を務めている。
その他にもTV番組の司会やナレーター、イベントのMCとしても活動中。
桑原学氏が登壇したトークショーは、

Jリーグ、欧州サッカーが好きな方は、

一度はこのお声を聞かれたことがあるのではないでしょうか。

視聴者に安心感、聞き心地の良さを与える実況アナウンサーの桑原学氏。

フリーアナウンサーとして異色の経歴を持ち、

注目の試合を任されるだけでなく、番組MCもこなす程の人気アナウンサーになれた背景には

桑原さんのお仕事に対するプロフェッショナルな姿勢がありました。


 

坂井
お久しぶりです!
本日は草サッカーや飲みの場ではなく、インタビューのお時間を頂き誠にありがとうございます。

早速ですが、まずは桑原さんのサッカー歴を聞かせてください!

 

桑原
小学校三年生くらいで地元のサッカークラブに入りました。
元々、兄といつもボールを蹴っていたので自然な成り行きだったと思います。
ただ、隣のライバルクラブに後に日本代表にまでなる同級生がいて、レベルの違いを見せつけられました。
子供ながらに衝撃でしたね(笑)

僕は全く特別な選手ではなかったので、プロになるというような夢は持てませんでした。
それでもサッカーが本当に好きだったので毎日ボールを蹴って、
中学、高校と部活でもサッカーばかりやっていました。

大学時代は自分で仲間とチームを立ち上げて社会人リーグに参加していました。
そのチームも10年以上続いていたと思います。
サッカーから学んだことは本当に多いですね。

 

坂井
え!日本代表ですか!実は僕も同じ地域に凄い選手がいました。
森本貴幸選手です。
僕が小学校6年生の時にライバルチームの4年生だった記憶があります。

社会人サッカーのお話も掘り下げたいのですが、
早くも脱線しそうなので、続けます(笑)

どのような経緯で実況をやろうと思われたのですか?

 

桑原
学生を終えても就職活動はせず、漠然と自分の好きなことを仕事にしたいと思っていました。
20代半ばまではラジオDJをやったりしたこともあったのですが
そこまでの情熱を注げずに路頭に迷った時期もありましたね(笑)

そんな時にCSのサッカー中継を見ていて、これだ!と感じました。
全く甘くない世界なのに、何故かやれるんじゃないかという根拠のない自信があったんですよね(笑)

勿論、経験もない素人にとっては無謀なチャレンジで、
かなり長い下積みを続けることになりましたが…、
巡ってきた小さなチャンスから何とかここまで繋げてくることができました。
多くの方に支えて頂いて、本当に感謝しかないですね。

 

坂井
DJもやられていたとは初耳でした。
確かに無謀なチャレンジにも聞こえますが、根拠のない自信ってなぜか湧き起っちゃう事ありますよね。
僕も完全に無名な選手だったんですが、なぜかサッカー留学しちゃいましたし(笑)

我々視聴者は、試合中の90分の実況をしているところしかなかなか想像できないのですが、準備などはどうされているのですか?

また、この時期(2019年4月)は、
ヨーロッパはシーズンのクライマックスに近づき、
Jリーグはシーズンがスタートし、開催時間も平日や土日だけでなく、
お昼の試合・夜の試合・朝方の試合と正直かなり忙しいかと思います。
お休みはあるのでしょうか。

 

桑原
近年は有り難いことに中継の本数も多いので、毎日いくつかの試合を見て、
資料をまとめてという時間ばかりです。

サッカー界は常に動いているので、ニュースも戦術的なことも
アップデートし続けないといけません。

少しでもサボると、あっという間に置いていかれてしまうので、
僕自身も完全な休みはほとんどないですね。
でも楽しいですよ。
それに準備の量を減らすと、僕は不安になるんです(笑)

 

坂井
仰る通りですね!サッカー界は変化が速すぎて常識だったものが非常識に。非常識と思われていた事が常識になっていたりしますからね。
IT業界のようなスピードを感じています。

Jリーグや欧州サッカーと、毎週多くの試合をチェックされている桑原さんから見て、海外サッカーと日本サッカーの違いはどんなところですか?

 

桑原
僕はどちらも好きですが、
欧州のトップリーグは完全に文化なので羨ましく思うこともあります。
単純にスーパーなプレーも多いですよね。

ただ、本当の意味でのめり込めるのは、やはりJリーグですね。
サポーターの方々もそうだと思いますが、
自分が近くで関われているような感覚を持てます。

ユースの頃からの選手の成長や、クラブの発展を間近で感じられるというのは、嬉しくも楽しくもありますからね。

 


坂井
なるほど。
確かに現場で働かれている方、サポーターの方にとっては
Jリーグは肌で直接感じている訳ですもんね!

それでは、海外サッカーの実況と日本サッカーの実況の違いは
どんなところですか?
これまでに実況・アナウンサーをしていて大変だったこともお聞かせください。

 

 

桑原
海外の試合とJリーグでは、見ている方のスタンスにも違いがあると思うので、
言葉のチョイスなどは考えますね。

中継は全てが難しいですよ。
今までに満足した中継などはひとつもありません。

いつも帰りは、「もっとこうしたら良かったな」とか、
あの表現は良くなかったな」と反省しながら帰路についていますから…。
正直落ち込むようなことも多いですね(笑)

 

坂井
えぇぇぇぇ!!そんな事思われていたんですか!

ちなみにですが、やはりクラシコなどの注目の一戦は
いつもより気合が入ったりするのでしょうか?!

 

桑原
いつも目の前の仕事に全力で臨んでいるので、
クラシコだからといって特別な力が入る訳ではありません。

ただ、普段はあまり見ていないような視聴者の方もいらっしゃるとは思うので、
そういった方にも楽しんで頂けるように努めたりすることはありますね。

 

坂井
先ほどの言葉のチョイスもそうですが、
テレビの向こう側でどのような方が見られているのかを
常に意識されていらっしゃるのが分かります。

ちょっと質問の方向性が変わるのですが。
おそらく僕だけでなく皆さんも思われてると思うんですが、
桑原さんの声って声優さん並にイイ声してると思うんですが、
このお仕事をされるにあたりボイストレーニングなども受けられたんですか?
声優のお仕事とか来ないですか?

 

桑原
これは僕の努力ではなく、親から貰ったものなので、
そう言って頂ける度に親に感謝しています。
ボイストレーニングなどを日常的に行っている訳ではないのですが
どう話したら聴きやすいと感じて頂けるかということは意識しています。

自分から売り込むようなことはしていませんが、
声優のお仕事などにも興味はありますね。
チャンスがあればチャレンジしてみたいと思います。

 

坂井
僕が代わりに売り込みたいぐらいです!(笑)

近年フリーのアナウンサーも増えてきていると思います。
その中でも担当の試合や番組を持てる強みは
ご自身でどのあたりにあると感じられてますでしょうか。

 

桑原
自分に強みがあるかどうかは分かりませんが、
元々アナウンサーになりたかった訳ではなく、サッカーが好きで、
仕事として関わる為の手段が僕にとってはこれでした。

もし強みがあるとすれば、ただのサッカー愛だと思います(笑)

 

坂井
仰る通りです!
愛があればそれが情熱に代わり、身も時間も捧げる事ができますもんね!

これからフリーアナウンサーを目指す方へ。
これはやっておいた方が良い事や学んでおいたほうが良い事など
何かアドバイスをお願いします。

 

桑原
僕は多くのフリーアナウンサーの方々の中で、完全に異質な経歴なので、
アドバイスできるような立派なものは残念ながら持ち合わせておりません(笑)
ただ、好きこそものの上手なれ、ということだけは言えるかもしれませんね。

 

坂井
ありがとうございます。
最後に、桑原さんのこの先の目標や夢を聞かせてください!

 

桑原
壮大な目標や夢はあえて持っていませんが、
目の前の仕事に全力を注ぎ続けること。
それが結果的に視聴者の皆さんに喜んで頂けて、
日本サッカーの発展に少しでも繋がれば、こんなに嬉しいことはありません。
あとはとにかく楽しく生きていたいですね(笑)

 

坂井
間違いないです!楽しく生きましょう!

本日は貴重なお話ありがとうございました。
これからも桑原さんの実況を楽しみにしています!

本当にお忙しい中、ありがとうございました。


サッカー選手でもクラブに関わる仕事でもなく、

サッカーの試合や番組に関わるお仕事ですが、どのような職業でも、

一流の方は見えないところで常に努力をされている事を再認識しました。

日本・海外、対戦カードや時間帯、試合状況など無限にある視聴者の属性を常にイメージし、

その瞬間にベストな言葉(音量やイントネーション、スピードなど)をチョイスする。

しかも基本はすべて生放送というシビアな実況の世界で活躍するには、

ただならぬ影での練習量がある事が分かりました。

 

今回インタビューさせて頂いた桑原学氏は

4/17(水)開催の第1回『ふっべじ』footbezzies ~サッカーの仕事×海外~

にご登壇されますので、ぜひご参加くださいませ。

詳細は、

※イベントは終了しました。